想像ムクムク
映画でもすっかりおなじみのタイトル。
人工的に創り出された恐竜が現代に蘇り、
出会うことのない人間を恐怖に陥れる。
映画ではその描写とか映像技術とかの方が注目されている。
確かにそれは見る人の期待を裏切らない、でもそれだけではない。
シリーズ化されている作品に共通しているのは原作の意外性、
着眼点が素晴らしかったに尽きるはず。
私も時々この原作を「読む」と最初に読んだ感動が
いつも蘇る。なぜ映画とは大きく違うんだろ。
映画と本の大きな違いって何でしょう。
私は作品としての表現力つまり細かさだと感じます。
原作者の英語版を読んでいるわけではないので翻訳を
通じても少し表現は甘くなっていると思うけど
でも、何度読んでも驚きがあるし発見もある。
もちろん、映画の方は予算や時間などの制限もあり
制作チームが理想とする表現がきちんと出来ていない
可能性は大です。
でも、この本を読むと本当に怖くなる。
それは文字を通じて「想像する恐怖」が襲ってくるから。
それは人によっては違うだろうけどそれだけ感情を
入れ込めるのはやっぱり想像する余韻の部分が本にはあるから。
もちろん、本だけではこれだけこの原作は世の中に
注目されなかったとは思うけど。
でも、想像をかき立てるものってやっぱり全てが見えてて
それが全ての満足感では終わる限りそこからは感動は
得られないな。
商品にしろサービスにしろこの想像をかき立てる
想像の枠を超えるものを提供するってのがこれまで以上に
求められているなって感じます。